One Global IP 特許事務所は、発明者の創作されたアイデアを知的財産化するという受け身な立場の特許事務所活動から一歩踏み出し、
知的財産部門の皆様はもちろん、事業経営者・開発責任者のお悩みに寄り添い解決していく活動をしたいと考えています。
その考えを推進するために対談という形で、サイト上で随時 ご紹介いたします。

第4回:「七つの習慣」

対談メンバー/豊山おぎ(One Global Ip 代表) × 横山 勝(One Global Ip CIO)
WEBセミナー「七つの習慣」を終えて

豊山 おぎ
(以下/豊山)

3月、4月の二か月に跨ったWEB講演「七つの習慣」、お疲れさまでした。当所提供のWEBセミナーの中では比較的視聴者数が伸びなかったのですが、聞かれた方々からのご意見は前向きなものでした。特に、例に出された「大谷翔平のマンダラート」はインパクトがありました。
横山 勝
(以下/横山)
当然、「七つの習慣」の本の中では、大谷翔平のマンダラートは紹介されていないので、すでに「七つの習慣」を読まれている方から見ても、驚かれるところと、腑に落ちるところがあったのではないかと思います。
マンダラートから「七つの習慣」をスタートさせる

豊山

それとも関連がありますが、横山さんから「マンダラート発で七つの習慣を展開してはどうか」との提案がセミナーの中でありました。少し詳細にお話しいただけないでしょうか?
横山

マンダラートでは81マス(将棋盤と同じですね)の中心に、「GOAL」を置きます。その周りの8マスにそれを実行するための方策を並べます。さらにその8マスに埋めた8つの方策達成のための項目群を周囲の9マス×8か所に書き込むわけです(図1ご参照)。

これらは七つの習慣でいう第2の習慣「終わりから思い描くことから始める」、第3の習慣「最重要事項を優先する」にあたります。そして、それらを週・月・年管理に移す段階で、重要ではあるけれども緊急ではないものについて、自分の中で認識することが出来るのです。

豊山

なるほど、よく理解出来ました。ただ、真ん中の「GOAL」とその方策を考えるところのハードルが高いです。私自身も、筆が進みませんでした。何か良い切り口はありますか?
横山
「GOAL」は個々人で、なんとしても達成したGOALは異なるでしょうが、その方策については良いヒントがあります。第7の習慣「刃を研ぐ」にある、三つの私的成功のための方策「肉体」「精神」「知性」と、公的成功のための方策「社会」「情緒」を切り口に自分にあった方策を考えれば良いと思います(図2ご参照)。

豊山

おお、腑に落ちました。第7の習慣「刃を研ぐ」で方策を進める習慣がつけば、自ずと私的成功~公的成功のルーチンを繰り返すことが出来るのですね。マンダラートを作ることにより、第2、第3に加え、第7の習慣までもこの図の中に内包することが可能になるのですね。凄い!そうなると、マンダラートは強力なツールになりますね。では、マンダラートは無敵なツールなのでしょうか? 注意すべき事柄はあるのでしょうか?
横山
私自身がマンダラートから作ってみて、これは欠点だな、と感じる部分はあります。方策の詳細化を全て行った場合、8×8ということで64個もの詳細事項が発生します。あくまで、マンダラートで抽出されるべき方策は「重要だけれど、緊急じゃないもの」なので、それらが64個もあると、週・月・年で管理すべきチェック項目が多すぎて、日常の活動が停滞してしまいます。これでは本末転倒です。
本の中で例としてある20項目ぐらいが上限ではないかと考えます。

豊山

マンダラートを埋めきるのではなく、歯抜けのものを作るということですね。
横山
はい、その通りです。
改訂CGCに対してOne Global Ipの貢献できることは?

豊山

第2、第3、そして第7の習慣をマンダラートと、週・月・年でのスケジュール管理で対応できるということは分かりました。 では残りの第1の習慣、そして公的成功に関わる第4、5、6の習慣はどう進めるべきなのでしょう?
横山
大きな成功はステークホルダー(周囲の利害関係者)を巻き込まないと達成できません。でも他者との関りはそれなりにハードルがあるものですね。

豊山

そこです。私などは妙に軋轢が発生しそうな場合、それが嫌で、自分で片づけてしまうことも、ままあります。
横山
よく分かります。ここで必要なのは第1の習慣の主体的であることでしょう。反応的にならず、周囲からの刺激に対して選択する自由を持つ。当然自分と他人はパラダイム(立つ場所)が異なる可能性が大なので、相手のパラダイムを理解した上で、事を進める。その前提としては相手からの信用残高をしっかり確保しておくことが必須条件です。その上で、相手と自分の妥協点ではなく両者の最も尖った部分で、一人ではなし得なかった成果を求めるというのが、第1の習慣をベースにおいた第4、第5、第6の習慣の展開になると思います。

豊山

全体がすっきりしました。わたしもまず歯抜けのマンダラートを作ってみることから始めてみます。作成途中で色々と質問すると思いますが、嫌がらずに対応して下さいね。
横山
喜んで。私の中で豊山さんの信頼残高はたっぷりありますから。

豊山

ありがとうございます。同じく私の中で横山さんの信頼残高も、まあまあ、あります。
横山
まあまあですか…。もう少し増えるよう努力することにします。
Interview_03_02